築古ビルの空室対策|リノベするより高利回り?トランクルーム投資という「第3の選択」
目次
「また退去が出た……次の入居者が決まる気がしない」 「内見は入るのに、設備の古さがネックで契約に至らない」 「大規模修繕の見積もりが高すぎて、投資回収できるイメージが湧かない」

築年数が30年、40年と経過したビルのオーナー様にとって、空室問題はまさに死活問題です。これまでは家賃を下げたり、フリーレントをつけたりしてなんとか凌いできたかもしれません。しかし、新築物件が次々と建つ中で、築古ビルの競争力は年々低下していきます。
「もう、売却するしかないのか?」
そう諦める前に、少しだけ視点を変えてみませんか? 人が住むには「不人気」な条件でも、荷物を置く場所としては「優良物件」になることがあります。それが、今回ご提案する**「トランクルーム(屋内型レンタル収納スペース)」への転用**です。
この記事では、なぜ今、築古ビルの空室対策としてトランクルームが注目されているのか、その理由と具体的な収益化の仕組みについて解説します。
なぜ「住居・オフィス」での空室対策は限界を迎えているのか
多くのオーナー様が最初に検討するのは、住居やオフィスとしての競争力を取り戻すためのリノベーションです。しかし、築古ビルにおいてその戦略は、高いリスクを伴う「ギャンブル」になりつつあります。
多額の投資コストと回収の不確実性
今の入居者は目が肥えています。単に壁紙を張り替えた程度では埋まりません。3点ユニットバスの分離、システムキッチンの導入、配管の更新、ネット環境の整備……これらを徹底すれば数百万〜数千万円単位の費用がかかります。 しかし、どれだけ内装を新品にしても「築年数」と「耐震基準」という数字は変えられません。検索サイトのフィルタリングで弾かれてしまえば、その投資は回収できないまま終わるリスクがあります。
「クレーム」と「管理コスト」の増大
建物が古くなれば、設備トラブルは避けられません。「水漏れがした」「エアコンが効かない」「上の階の足音がうるさい」。住居や店舗として貸し出す以上、入居者の生活を守る義務、事業を円滑に運営できるようにすることがあり、これらへの対応は24時間待ったなしです。家賃を下げて入居のハードルを下げると、今度は入居者の質(モラル)の低下という新たな悩みを抱えることも少なくありません。
「人間」を相手にする賃貸経営は、建物が古くなるほど難易度が跳ね上がるのです。
築古ビルこそ「トランクルーム」が最強の空室対策になる理由

そこで提案したいのが、貸し出す相手を「人」から「荷物」に変えるという発想の転換です。トランクルーム経営は、築古ビルが抱えるデメリットを、ことごとく「気にならない要素」に変えてしまいます。
「日当たり」「景観」は無価値。むしろ好都合
住居であれば致命的な「北向き」「隣のビルが近くて暗い」「窓がない部屋」「電気の容量が不足」。これらはトランクルームにおいてメリットになります。紫外線による荷物の劣化を防げるため、窓はむしろ無い方が良いくらいです。 また、駅からの距離も住居ほどシビアではありません。車で荷物を運び込めれば良いので、駅から徒歩15分の立地でも十分に集客が可能です。
水回りの維持管理が不要
トランクルームには、キッチンも風呂もトイレも必要ありません。 築古ビル経営で最も頭を悩ませる「水回りのトラブル」から完全に解放されます。既存の水回りを撤去、または閉鎖してしまえば、配管のメンテナンスコストは激減します。内装も「清潔感」さえあれば、豪華な設備は一切不要です。
「事故物件」や「旧耐震」でも需要がある
心理的瑕疵(事故物件など)がある部屋でも、住むわけではないので気にしない利用者が大半です。また、旧耐震基準のビルであっても、人が常駐するわけではない倉庫利用であれば、法的・心理的なハードルは住居利用に比べて低くなります(※用途変更の確認申請が必要な規模の場合は要確認)。
初期費用を抑えて高利回りを狙う!収益構造の秘密
「でも、トランクルームにするにも改装費がかかるのでは?」と思われたかもしれません。確かに初期投資は必要ですが、住居リノベーションと比較すると、そのコストパフォーマンスは圧倒的です。

パーテーションで区切るだけのシンプル工事
主な工事は、フロアをスチールや不燃材のパーティションで区切ることです。高価なシステムキッチンやユニットバスを入れる必要はありません。 また、一度作ってしまえば、退去ごとの原状回復工事はほぼ不要。「掃除機をかけるだけ」で次の利用者に貸し出せます。ランニングコストが極めて低いのが特徴です。
坪単価のアップが期待できる
ここが重要なポイントです。例えば、20坪のフロアをオフィスとして15万円で貸していたとします(坪単価7,500円)。 これをトランクルームにし、1畳(約0.5坪)のスペースを40室作ったとしましょう。1室あたり5,000円で貸し出せれば、満室時の売上は20万円。通路スペースなどを考慮して有効面積が減ったとしても、小口化することで坪単価はオフィス貸しや住居貸しよりも高くなるケースが多いのです。
一度契約すると「長い」

引っ越しは頻繁にする人でも、一度預けた荷物を別のトランクルームに移す人は稀です。季節用品、趣味のコレクション、捨てられない思い出の品。これらは一度預けられると、数年単位で利用されることが一般的です。つまり、一度満室になれば、極めて安定した家賃収入が見込めます。
成功事例に見る、こんな「困った物件」が蘇りました

実際に、私が担当したオーナー様の中でも、以下のような「負の遺産」になりかけていた物件が、トランクルームとして蘇っています。
ケース1:地下1階、カビ臭かった元飲食店跡地
【課題】 地下で湿気が多く、飲食店が撤退した後は長期間空室。スケルトン戻しにも多額の費用がかかる状態。
【対策】 業務用除湿機と空調設備を導入し、トランクルームへ転用。「地下だから荷物の出し入れが人目に触れない」という点が、逆にプライバシーを気にする富裕層や法人の書類保管庫としてヒットしました。
ケース2:築45年、エレベーターなしの3階・4階
【課題】 階段のみのビルのため、住居としてもオフィスとしても敬遠されていた。
【対策】 家賃設定を相場より安くし、「頻繁に出し入れしない荷物(季節家電、スノーボード、書籍など)専用」としてアピール。近隣のマンション住民の「第2の押し入れ」としての需要を掘り起こし、満室稼働を実現。
ケース3:駅徒歩20分、ロードサイドの元事務所
【課題】 駅が遠く、テナントが入らない。
【対策】 建物の前に駐車スペースがあったため、「車で乗り付けられるトランクルーム」として展開。アウトドア用品やバイクパーツなど、大きくて重い荷物を持つユーザーに大人気となりました。
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築古ビルの空室対策において、これまでの常識にとらわれる必要はありません。 「住むには不便」なその場所が、誰かにとっては「大切な荷物を守る最適な場所」になり得るのです。
- 今の空室をなんとかしたいが、リフォーム費用はかけたくない
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そう思われたなら、まずは一度ご相談ください。 私たちはトランクルーム投資のプロフェッショナルとして、周辺地域の需給調査(競合調査)から、最適なレイアウト提案、収支シミュレーションまでを無料で行っています。
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